NISSEN LIBRARY
1/5「この仕事の価値ってなんだろう」
飛川:質問シート、見た方がいいんだよね?
編集部:いえ、大丈夫です!雑談ベースで、色々と伺えれば。
飛川:そんなこと言ってると、本当に雑談になっちゃうからなぁ(笑)
編集部:進行がんばります(笑) 今日は2030ビジョンについて伺いたいのですが、その前に飛川さんのご経歴から教えてください。
飛川:えっと、どこから話そうかな…1997年に社会人になりました。大手の広告代理店で14年、いわゆるマーケターをやっていて。肩書はストラテジックプランナーとか、アカウントプランナーとか、色々だったな。辞める直前はマーケティング局の部長をしていて。
編集部:当時の最年少部長だったんでしたっけ?
飛川:そうだね、多分そうだったんじゃないかなと。
編集部:順風満帆に聞こえますが、どうして辞めようと?
飛川:いや、実はね、辞める気があったわけじゃなくて。だって転職活動とかしてないですもん。
編集部:あ、そうなんですか?ではどうして…?
飛川:うーん…ちょっと抽象的かもしれないけど、大手代理店のマーケターって、大きなシステムのなかで動いているひとつの機能だったりするんです。すごく極端にいえば、競合プレゼンに勝つために企画書をつくる機能…という側面もあったりします。もちろん、それだけじゃないけどね。ぼくの場合はたまたま、ずっと同じクライアントとお付き合いする仕事が多くて、14年間ずっと担当していたブランドもありましたけど。そういう大きなシステムのなかで働くうちに、少しずつモヤモヤした違和感のようなものが積み重なっていってたんです。
編集部:違和感?
飛川:競合コンペに勝てる企画書をつくることはとても大事です。勝たないと仕事、始まらないので。一方で、マーケターが企画書をつくって、大きな戦略たてたかと思えば、勝ったあとはクリエイティブチームがCMつくってドーンと流して…みたいなサイクルに、「これでいいのか?」って思えてきて。めちゃめちゃ地味かもしれないけど、自分の描いたストーリーがそのまま商品リリースの一文になるとか、自分の書いたコンセプトワードがWEBサイトの見出しになるとか、そういう、最後のアウトプットまで魂を込める、みたいな役割も大切なんじゃないかと思えてきて。
編集部:ディテールでもあり、最前線でもあり。
飛川:概念だけでは、その商品を動かせないだろうと思って。そう考えたときに、マーケターの仕事の価値って何なんだってことを、追求してみたくなったんだよね。
編集部:それで、どうして日宣だったんでしょう?
飛川:それは、大津さん(現社長)と出会ったからだよ(笑) 知人から紹介されてね。「あなたのような人を探していた」って言われて。乗り換えるなら今しかないって思ったんだよね。なんだろうな…急に目の前に現れた乗り物があって、「乗れよ!」って言われたときに、飛び乗った感じ。ここで乗らなきゃ、どこで乗るんだって。もう10年前のことですけど。
2/5「小さな存在の、大きな出力」
編集部:ここまでの10年間はどんな道のりでしたか?
飛川:ぼくが加わってから今日までの10年って、クライアントの課題に対する解決力をひたすらに鍛えた10年だったんです。そのために営業も制作も各方面のエキスパートをチームに招いて。その甲斐あって、クライアントも増えたし、提案できることの幅とか深さが別物になりました。
編集部:課題解決できる会社に成長する過程だったと。
飛川:でもその反面、それまで身を置いていた大手代理店のパワーを思い知った10年でもありました。よくよく考えると、すごいんだよ。世の中にある全てのメディアとつながっていて、それを使える存在って。メディア自体がお金を回す仕組みで、経済に与える影響がめちゃくちゃでかい。それは広告のクリエイティビティとはちがう次元の話で。だから宿命的に、媒体枠の販売を生業としていない会社として、何ができるだろうって考えざるを得なくなった。「日宣にできる世の中への貢献ってなんだろう」っていうことだよね。
編集部:たしかに、日宣はメディアの扱いで稼ぐようなビジネスモデルではないですよね。
飛川:目の前のクライアントと向き合うことは、この仕事のすべてです。ぼくはそれが大好きだし。でも、そこからもう一歩踏み込んで、クライアントの先の生活者や社会になにか残そうとしたときに、それってなんなんだっていうのが、今回の2030ビジョンにつながる最初の問いでした。「日宣という小さな存在の、大きな出力ってなんなの?」ってことだよね。あ、ようやく本題に入れましたね(笑)
3/5「正しさじゃなくて、ポリシー」
編集部:本題に入れてひと安心です(笑) そもそも2030ビジョンが生まれた背景から伺えますか?
飛川:日宣はマス広告に依存してきた会社でも、大手代理店のマネをしてきた会社でもない。一方で、世の中のすべての企業がデジタルで完全に個人を狙い撃ちするなか、AIだDXだっていうプレイヤーがどんどん増えているけど、そっちの後追いをしても勝てるのかなって。じゃあ、自分たちが向き合うべき相手ってなんなんだと。
編集部:向き合うべき相手。日宣が力になれる存在、とも言えますね。
飛川:マスでもない、個人でもない、何か。それを「小さなつながり」と名付けたんだよね。
飛川:日宣には75年の歴史があるわけだけど、その歴史のなかで長く深く関わってきたのが、全国のケーブルテレビ局と、大手ハウスメーカー様です。ケーブルテレビは全国にあるローカル企業で、ハウスメーカーは日本の家族と向き合い続けてきたブランド。この二つの存在が、日宣をここまで引っ張り上げてくれました。さらにここ10年で、PacomaやKiiTaといった自社メディアを手掛けたり、SNSを軸にしたファンマーケティングの実績が生まれたりして。それらの関係や資産を並べて眺めたときに、マスでも個人でもない、その間に埋もれているけど大切な共同体の存在があるんじゃないかと思って。ここが、日宣だからこそ立てる場所だと。
編集部:経営戦略でもあり、意思表示でもある。
飛川:他社と目線が違う、「ここかよ!?」っていう場所に陣地を張ることが大切で。ほかの人が価値だと思っていないことを、うちは価値だと思っていますっていう。
編集部:ほかがやらないことを、あえてやる会社。
飛川:小さくても「わたしたちはこれを信じてる」って言い続けている存在が、見出されたり引き寄せたりするんだと思うんだよね。だから、正しさじゃなくて、ポリシーなんだよ、小さなつながりっていうビジョンは。広告市場全体から見れば取るに足らないサイズの会社だけど、そんな日宣が輝くには、ポリシーが必要なんです。
4/5「光を当てるということ」
編集部:具体的には、今どんなアクションがありますか?
飛川:今は、日宣が築いてきたクライアントとの関係や、そこで提供しているソリューションを、改めて棚卸ししているところです。例えば、ケーブルテレビと合弁で会社を立ち上げた電力事業。これはケーブルテレビとの向き合い方を変えていくってことの第一歩にはなったと思います。地方のテレビ局と一緒にご当地を盛り上げていく、市場創造のパートナーになれる期待があります。
編集部:SNSでのファンマーケティングも、可能性がありますよね。
飛川:うん。波に乗ってきてるんですよ。テレビや雑誌や交通といった、いわゆるペイドメディアではなく、ソーシャルメディアをファンとの接点としてフル活用することで、実際に商品が売れて業績が向上するということが実証され始めていて。それを、SNSネイティブの若者中心に推進しています。
編集部:適材適所のチーム編成をしていますよね。
飛川:この業界って、とても「選民性」が強いと思うのね。広告クリエイティブの世界とか、巨匠にたくさんのギャラを払って、豪華なキャストで立派なCMをつくる、みたいなことをずっとしてきた業界で。でも、そういう「この仕事はあの人しかできない」っていう発想を捨てたときに、今までの物差しでは取るに足らなかった人たちが、輝き出すと思っていて。SNSにおいては、おっさんより若手の方が圧倒的にセンス良いわけですよ、例えばね。
編集部:新しいチームのつくり方ですよね。
飛川:世の中が着目してなかった存在に光を当てるって、ダイナミズムがあると思うんだよね。地域の弱体化とか少子高齢化って言われてる時代に、限られたことを限られた人がやってるっていう壁を壊して、参加する人を増やすことって、日宣の輝き方としても、社会の照らし方としても、チャレンジし甲斐があると思っています。
5/5「役に立ちたいって気持ち」
編集部:ずいぶん真剣な雑談になってしまいました(笑) 最後に、日宣という会社はどんな人に向いていると思いますか?
飛川:うーん。掛け合わせるとかズラすとか、化学反応を楽しめる人かな。ここまで話してきた2030ビジョンって、突然でき上がったわけじゃなくて、これまでの75年の歴史の上に成り立っているものなんですよ。そういう意味では、これからの挑戦も、今わたしたちを選んでくださっているクライアントとの関係や、今いるメンバーの能力の延長にあるものだと思っています。まっさらな状態から好き勝手やろうぜってことじゃない。だって、それじゃあ、これまで頑張ってきた人へのリスペクトも失うことになるでしょ?
編集部:たしかに。それなら日宣がやる意味がない。
飛川:あと、一番大事なのが、その挑戦の結果が、何かを解決するってこと。それはクライアントでも、世の中でも、生活者でも。こんなことやったら面白いよねってだけじゃなくて、それが解決策になってるってことが、ぼくらの仕事だと思うんだよね。
編集部:あぁ、その観点はとても重要ですよね。だって、広告会社なわけだから。
飛川:つまり…役に立ちたいって気持ちが大切だと思うんです。役に立ちたいと思ったときに、それを実現するのがアイデア。そういう仕事だと思います。
編集部:役に立ちたいという気持ち。うん、そうですね。
飛川:これからは組織にぶら下がっていれば安泰、という時代ではないですよね。逆に言えば、年齢とか経験ではなく、知識とか個性を活かしあって、いい仕事ができる時代だと思います。だから自分自身を磨いたりプロデュースして、どんどん「利用されていく」ってことが重要なんじゃないかな。会社と同様に、個人も、何か一つでも輝く部分がある人が、巻き込んだり巻き込まれたりしていくと思うので。
編集部:利用されるって、頼られるってことですもんね。
飛川:ごちゃごちゃ話しちゃったけど、伝えたかったのは「次の広告会社を一緒に目指しませんか?」ってことです。それが伝わるように編集していただけたら(笑)
※本記事に掲載の情報は、公開日時点のものです。※本取材・撮影は、政府公表の新型コロナウイルス感染予防対策ガイドラインに沿って実施しています。
募集要項 2023年日宣新卒採用
- 応募資格
- ・2023年3月までに大学・大学院卒業予定の方(2022年9月に大学・大学院卒業の方も含む)
・既卒の方(卒業から3年以内)
※大学・学部・学科は不問です。
- 募集職種
- 【総合職採用】
■営業職
■企画職
※基本的に営業職での採用となりますが、本人の希望・適性を考慮した上で企画職への配属の可能性もあります。
- 選考フロー
- ▼WEBエントリー
▼1次:書類
▼2次:面接(採用チーム+マネージャー)
▼3次:適性検査 / 面接(マネージャー)
▼カジュアル面談(採用チーム)
▼最終:面接(社長+人事責任者)
▼内定
※選考内容は変更になる場合があります。
- 給与
- <月収>
月額234,600円(固定残業代30時間分44,600円と地域手当15,000円を含む)
※30時間を超える残業代は別途全額支給
※2021年度実績
- 昇給・賞与
- 昇給:年1回(3月)
賞与:年2回(9月、3月)
- 勤務地
- 東京
- 勤務時間
- 9:00~18:00(休憩1h含む)
- 休日・休暇
- 完全週休2日制(土・日)、祝日、年末年始休暇、他(年間約120日)
- 諸手当
- 交通費全額支給、地域手当(東京本社勤務)、時間外手当、家賃手当、家族手当、子供手当など
- 福利厚生
- 役員への提案制度、複業許可制度、食事代補助、社内懇親会費補助、研修費補助、表彰制度、確定拠出年金制度、慶弔見舞金、社会保険、退職金制度など
※2021年7月現在
- 採用予定人数
- 若干名
- 採用実績
- 2022年 5名予定 / 2021年 4名 / 2020年 1名 / 2019年 3名 / 2018年 9名 / 2017年 3名 / 2016年 3名 / 2015年 2名 / 2014年 1名
- 採用実績校
(2012年以降) - 早稲田大学、法政大学、武蔵野美術大学、明治大学、千葉大学、青山学院大学、立命館大学、関西学院大学、同志社女子大学、京都工芸繊維大学、金城学院大学、東京理科大学、成城大学、龍谷大学、長崎大学、同志社大学、津田塾大学、産業能率大学、ウィスコンシン大学、横浜国立大学、立教大学、駒澤大学
募集要項 2022年日宣中途採用
- 応募資格
- ・2022年3月までに大学・大学院卒業予定の方(2021年9月に大学・大学院卒業された方も含む)
・既卒の方(卒業から3年以内)
※大学・学部・学科は不問です。
- 募集職種
- 【総合職採用】
■営業職
■企画職
※基本的に営業職での採用となりますが、本人の希望・適性を考慮した上で企画職への配属の可能性もあります。
- 選考フロー
- ▼WEBエントリー
▼1次選考:コミュニケーションシート提出
▼2次選考:集団面接(採用チーム+マネージャー)
▼適性検査(適正検査だけで合否は決めません。3次選考と総合的に評価します。)
▼3次選考:少人数面接(事業長+マネージャー)
▼最終選考:個人面接(社長+人事責任者)
▼内定
※選考内容は変更になる場合があります。
- 給与
- <月収>
月額234,600円(固定残業代30時間分44,600円と地域手当15,000円を含む)
※30時間を超える残業代は別途全額支給
- 昇給・賞与
- 昇給:年1回(4月)
賞与:年2回(9月、3月)
- 勤務地
- 東京
- 勤務時間
- 9:00~18:00(休憩1h含む)
- 休日・休暇
- 完全週休2日制(土・日)、祝日、年末年始休暇、他(年間約120日)
- 諸手当
- 交通費全額支給、地域手当(東京本社勤務)、時間外手当、家族手当、子供手当など
- 福利厚生
- 役員への提案制度、複業許可制度、食事代補助、社内懇親会費補助、研修費補助、表彰制度、確定拠出年金制度、慶弔見舞金、社会保険、退職金制度など(※2019年12月現在)
- 採用予定人数
- 若干名(人数にこだわらず本当にマッチする方のみ採用します。)
- 採用実績
- 2021年 4名予定 / 2020年 1名 / 2019年 3名 / 2018年 9名 / 2017年 3名 / 2016年 3名 / 2015年 2名 / 2014年 1名 / 2013年 1名 / 2012年 5名
- 採用実績校
(2012年以降) - 早稲田大学、法政大学、武蔵野美術大学、明治大学、千葉大学、青山学院大学、立命館大学、関西学院大学、同志社女子大学、京都工芸繊維大学、金城学院大学、東京理科大学、成城大学、龍谷大学、長崎大学、同志社大学、津田塾大学、産業能率大学、ウィスコンシン大学、横浜国立大学、立教大学、駒澤大学