代表者メッセージ
株主・投資家の皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
2024年2月期におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が感染症法上の「5類」に引き下げられた前後から経済活動の正常化が進み、サービス需要やインバウンド需要が高まるなど、緩やかな景気回復がみられました。一方、地政学的リスクの長期化に伴う物価上昇、供給面での制約や金融市場の変動など、先行き不透明な状況が続いております。
当社グループが属する広告業界におきましては、2023年の総広告費が7兆3,167億円(前年比103.0%)と前年を上回る結果となり(電通「日本の広告費」2024年2月発表)、引き続き景気回復の兆候が見受けられました。
こうした市場環境の中、当社グループでは昨年度策定した中期経営計画に基づき、既存事業の強化と新規事業領域への事業拡大に向け、積極的な事業活動を行ってまいりました。
企業とつながる生活者を「ブランドコミュニティ」と捉え企業のマーケティングコミュニケーションや市場開発を支援していくコミュニケーションビジネス分野においては、SNSを活用した独自のマーケティング手法について、これまでに大手住宅メーカーや大手外食チェーンなどの顧客へのサービス提供を通じて蓄積したノウハウを駆使し、新規顧客を獲得し、事業を拡大しております。
地方に暮らす世帯を「ローカルコミュニティ」と捉え、そこを起点にしながら、さまざまなプレイヤーとの連携・連帯によって、生活者向けサービスや企業向けマーケティングソリューションを生み出していく、エリアビジネス分野においては、全国のケーブルテレビ局向けに編集・制作している加入者向けテレビ番組情報誌「チャンネルガイド」について、同業他社からの営業権取得により、売上を大きく伸ばしました。当分野におきましても、時代の変化にあわせた新たなデジタルサービスの提供を開始しております。
また、株主還元について、当社では、これまで連結配当性向30%を目標に配当を行ってまいりましたが、当期利益の大幅な変動による配当額への影響を減少させつつ、段階的な増配を目指すべく、配当目標を連結株主資本配当率(DOE)3%へ変更し、2024年2月期の年間配当金につきましては、2023年2月期より5円増配の26円といたしました。
引き続き企業価値の向上に努めてまいりますので、株主・投資家の皆様におかれましては、変わらぬご支援ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。